森のなかの標本室

不思議な標本を作るアートユニット「飴色団栗研究室」にまつわるちょっとしたおはなし

種護

研究員の入り浸っている遺跡の近く、「森」の中でもいっとう日の当たる場所にその木はある。

 

「太陽の樹」である。

 

詳細はまたいずれの楽しみにとっておくとして、その木の種はかつて「花の遺跡」がうつくしい「花の街」だったころ、とてもとても大切にされていた。

 

おまもりというものは大抵所持している人間を守るためのものだが、ひとではなく種を守るために作られたのがこの「種護の紋」である。たねまもり、と読む。

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これは、砂埃を無心で払っていた研究員が遺跡から欠片を発掘し、研究室で復元されたレプリカである。

 

復元品とはいえ、「種護の紋」の護りの本質はその紋様にある。再現されたこの紋にも、もしかすると種を守る力が……あるのかも知れないし、ないのかも知れない。神のみぞ知る、というやつである。