森のなかの標本室

不思議な標本を作るアートユニット「飴色団栗研究室」にまつわるちょっとしたおはなし

左の

左の研究員は、学者というより芸術家といった方が良いかもしれない。

すぐ興味を持ち、深く考え、専門書をあさり、そして飽きる。

おもむろに新しいことを思いつき、おもむろに作曲を始める。

 

専門書だけでなく小説も好むが、恋愛ものは除く。

少しでも色気のあるシーンになると、顔をしかめて閉じるか、目を細くして読み飛ばす。

そして「皆が思うほど性とは身近なものではない」とか独り言を言う。

 

潔癖症で、完璧主義で、表情筋の使い方がよく分からない。

訓練によって、外面は幾分ましになった。

森の隠者になりたいが、現実的ではないと思っている。

そういうやつである。

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