森のなかの標本室

不思議な標本を作るアートユニット「飴色団栗研究室」にまつわるちょっとしたおはなし。毎週金曜日夜9時ごろ更新。

浅瀬の翠

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本当に特別な色というのは、長い年月を経ると宝石になるのだという。

 

以前「沼底の碧」という標本を紹介したが、これはそれと似た標本で、エメラルドグリーンに輝く浅い海の翠色が堆積し、石になった「浅瀬の翠」という標本である。

 

研究室のカメラはなぜか何を撮っても少し青みがかって写るようで、実際はもう少し緑みの強い色をしている。また、「浅瀬の翠」の中でも最近仕入れたこれは特に青い方で、海の色が場所や時間によって変化するように、鮮やかな水色から黄緑に近いようなものまで色々あるそうだ。

 

研究室の鉱物標本の中には自分で採集したものもあるが、この「浅瀬の翠」は鉱物専門店で手に入れた。氷の化石が水晶として売られていることがあるように、石屋の扱う標本にはそう低くない確率で風変わりなものが紛れ込んでいる。

 

なかなか山や海に採集に出かける余裕のない方は、そうした店に掘り出し物を探しに行くのもロマンがあるのではないだろうか。