森のなかの標本室

不思議な標本を作るアートユニット「飴色団栗研究室」にまつわるちょっとしたおはなし。毎週金曜日夜9時ごろ更新。

「沼底の碧」の鑑定方法

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「沼底の碧」の標本

これは、青い沼の碧色が長い時をかけて堆積し、宝石になったものです。

 

我々は、自ら鉱物の採集を行うことは滅多にありません。この標本もお店で購入したものです。しかし、勿論これは「沼底の碧」という名前で販売されていたものではありません。

 

今回の記事では、「沼底の碧」のようなものをどのようにして探し出すのか、その方法をごくごく簡単にお教えします。こういったものを手に入れたい方は、うちの研究室から買ってくださっても勿論結構ですが、自分で見つけ出すことが十分に可能です。

 

手順は以下の通りです。

1 鉱物を販売している場に赴く

2 心をすっきりと空っぽにする

3 他者によって分類された名前を意識せず、自分の目でゆっくりと一つ一つの石を観察する。

4 これぞと、あなたの心に響く石に出会ったら購入する

5 持ち帰り、その存在を明確に表現した、相応しい名前をじっくり検討する。

6 丁度良い大きさの箱に収め、ラベルを作る

 

以上です。自分にとってその石がどういう存在であるか、本質を見抜くには慣れも必要ですが、どなたにも、決して不可能ではありません。

 

水晶、蛍石サファイア、ひすい、人間は様々なものを分類し名前をつけます。存在を定義づけます。それは学問、あるいは集団の中で重要で必要なものですが、あなた個人の中でも必要であるとは限りません。あなたと、石と、一対一の世界では、その石はあなただけの価値観で分類された、あなただけの存在であって良いのです。

 

しかし、あなたが既にラベルがついている石を手に入れたなら、できるだけそのラベルは保存しておきましょう。

あなたの出身地、身長や体重、学校の成績などの情報によってあなたの存在価値が変動することはありませんが、何かの拍子にそういうデータが役に立つ場面もあります。持っておくことが苦痛でなければ、保存しておく方が得策です。

 

さて、これよりもっと具体的で詳しい鑑定方法は、またいつかどこかで纏めることにいたします。

しかし、勘の良い方ならばここに挙げた情報だけで問題なく標本を探すことができるでしょう。そして、それが鉱物だけに限らないことを悟るでしょう。ぜひ、あなたの身の回りの存在を、新たな視点で眺めてみてください。

 

 

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